耳で弾く
ほんとうに聴けている?
自分の音をよく聴きながら弾きなさい、と生徒さんによく言います。もちろん、私もいつもそうしているつもりです。でも、本当に聴けている?
先日ある演奏会で思ったことです。
小さい会場でした。若手のピアニストがなかなか立派に弾かれたのですが、ちょっと疲れました。音が鳴りすぎ?頑張りすぎ?
本番で普段通りの演奏をするのは難しいことです。でもそれだけでなく、その場での響きをよく聴いて瞬時に指をコントロールしなければなりません。ますますむずかしい!そのためには、余程ふだんから常によく聴いていなければ…また、それに対応できる指でなければ…。
私の師匠は「耳で弾きなさい」といつもおっしゃいます。
耳から指、指から耳…いっときもボンヤリは無し、無我夢中も無しです。