弾くこと、聴くこと。

musica fresca

オペラ【OTELLO/オテッロ】を見て

久しぶりのオペラ鑑賞

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11月28日(日) 関西二期会のオペラ公演【オテッロ

イタリアからの指揮者と演出家は来日できず…といった中でしたが、充実した内容で楽しめました。

オテッロ役の小餅谷哲男さん、響きのあるテナーで風貌も良く、まさにこの役にぴったり。

しかし残念な事に、本番一か月程前に緊急手術、2週間前に稽古に復帰とのことで、前半(1幕2幕)とフィナーレの1曲のみの歌唱、残りの部分は代唱…エプロンステージで別のテナーが歌い、舞台上の演技は小餅谷さん…という変則的な形でした。舞台に近い席だったので、口の動きと共に僅かに声も聞こえてきて、無念さはいかばかりか…と。そして最後の≪オッテロの死≫は圧巻でした。

万全な状態で是非再演を…。

代唱された松本薫平さんも良かったです。そしてカーテンコールで二人が互いに拍手を送りあわれていたのが素敵でした。

オテッロの新妻デズデーモナを演じた畑友実子さん、美しく可憐なソプラノで好演。

特に終盤の≪柳の歌≫から≪アヴェマリア≫は美しかった。

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ヴェルディ晩年のオペラ作品

ヴェルディの作品の中で「リゴレット」「椿姫」「アイーダ」などと比べればポピュラーではない「オッテロ」、しかもシェイクスピアの「オセロー」もよくは知らない私です。退屈かも~と危惧しながら足を運びました。が、オーケストラパートが変化に富んでいて、ロマン派ど真ん中より少し新しさが感じられて、とても楽しめました。

初演時73才でしたが、その6年後やはりシェイクスピア作品を元に「ファルスタッフ」を書いています。この最後のオペラは喜劇。こちらも機会があれば見てみたいです。

オペラは楽しい❣❣